加熱乾燥方式の水分計解説

水分 = 乾燥前後の質量の差

水分計というと、「水分のみを検出できる特殊なセンサー」といったイメージを持たれる方もいるかもしれません。

 

残念ながら、何にでも使える都合のよい水分検出センサーはありません。

一般に、カラカラに乾燥させて、どれだけ重さが減ったかを評価しています。

 

乾燥前後の質量の差を水分とみなして、減少量の割合を水分率(%)で計算します。

 

[水分(g)] = [初期重量(g)] - [乾燥後重量(g)]

[水分率(%)] = [水分(g)] / [初期重量(g)] × 100 (ウエットベースの場合)


赤外線水分計 = 加熱 + 質量測定

水分の基本的な考え方がわかれば、赤外線水分計の構造もシンプルです。

従来、乾燥機と天秤に分かれていた「加熱乾燥」と「質量計測」の工程を、1台でやってしまおうという構造の測定器です。

FD-660の内部構造



測れるもの・測れないもの

◯測定できるもの

加熱してもよければ、食品、医薬品、土砂、紙、化成品などジャンル問わず測定可能です。

 

✕測定できない/難しいもの

加熱すると発火や有害物質の発生などの危険性を伴うものについては測定できません。

また、水分以外の揮発成分が発生する場合も注意が必要です。あくまで重量変動のみを見ているので、他の揮発成分の減少量も測定値に加わってしまう可能性があります。


乾燥条件に注意

簡単に使えるからこそ、最初の設定には注意が必要です。

赤外線水分計の重要な測定条件は2つ、「温度」と「時間」です。

 

加熱の温度

温度が低いと十分に乾燥せず、高いと焦げ付きます。

どちらも正しい水分値が出ない要因になります。

 

加熱の時間

短すぎると水分が飛びきらず、長すぎると測定作業が非効率になります。

 

よい測定には、よい乾燥が必要です。


ケツトの水分計の特徴

  • 温度変化による天秤のブレ(ドリフト)を軽減するオートテア機構
  • どのサンプルでも乾燥しきったら自動で止まる「自動停止モード」
  • 乾燥効率を重視したヒーターと広めの試料皿

など、上手に測定するための工夫が込められた水分計をご用意しています。


詳しい違いについては、つぎの比較表をご確認ください。


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